・薬の副作用として多いのが「眠気」
車を運転するドライバーは多いと思いますが、体調不良のときに薬を服用する際、その副作用について意識したことはありますか?
「眠くなる」と謳われている薬でも、大丈夫だろうと思って服用してしまう人は意外と多いようで、その結果居眠り運転による事故を招いてしまった、というケースは少なくありません。
風邪薬などは眠くなる成分が入っていることで知られているので、車の運転をする前に服用しないよう、しっかりと注意書きに書かれています。
最近では眠くなりにくい風邪薬も販売されていますが、やはり「眠くなりにくいですが、運転には注意してください」といった但し書きがあるなど、薬の副作用と眠気には密接な関係があるようです。
風邪薬だけではなく、いろいろな薬が眠気を催す成分を含んでいます。
ある交通事故では、ドライバーが運転前に服用していた持病に関する薬が居眠り運転の原因ではないか、といわれてましたので、薬を常用している人は自分の服用している薬について、しっかりと理解しておかなければなりません。
・眠くなりやすい薬にはどんなものがある?
一般的に知られているのは、前述した風邪薬ですが、そのほか鎮静剤なども眠気が起きやすいです。
乗り物酔いの薬や痰を切る薬、鎮痛剤などにも眠くなりやすい成分が含まれています。
意外なところだと、痔の内服薬にも眠くなる成分が入っているそうですので、風邪薬だけだと思っている人は要注意ですね。
また、運転の妨げになる薬の副作用として、眠気のほかには「目のかすみ」などが挙げられます。
眠くならなくても目がかすんでしまっては、運転に支障が出る可能性は高いですよね。
目のかすみや、まぶしさなどを強く感じる成分が含まれているのは、胃腸の痛みを抑える薬や、酔い止め薬などに含まれていることがあります。
ちなみに、目のかすみを起こす成分は、「臭化水素酸スコポラミン」や、「臭化メチルオクタトロピン」という成分です。
運転前に胃腸薬や酔い止めの薬を飲む際は、これらの成分が配合されていないか確認してみてください。
・どうしても運転前に薬を飲みたいときは
運転前に薬を飲む際は、眠くなる成分が含まれているものは絶対に飲まないことをおすすめします。
しかし、どうしても不調が出ていて薬を服用する必要がある場合は、事前に病院で診察を受け、医師に眠くなりにくい薬を処方してもらうというのもひとつの方法です。
市販薬では使用できない成分も、処方箋薬では使用でき、運転に支障のない薬もあるかもしれないので、まずは医師に相談してみましょう。
酔い止めは処方される薬でも眠くなりやすいものが多いので、運転することを必ず伝えた上で処方してもらってください。